南アフリカというのはほんとに自然が美しくて、インフラが整っていて、人も愉快で良い所なのだけれど、犯罪だけは、どうにかならないかなあと思う。犯罪は人間社会が起こしている現象なのだから、地震や津波やハリケーンとは違って、ある程度コントロールできるものなのだから、南アフリカで異常に高い犯罪を軽減するための対策はとられるべきだ。特に、銃規制が必要だ。銃さえなければ、南アで多い銃強盗(銀行、ショッピングセンター、家屋、、、どんな場所もターゲットにされる)や銃による殺人はかなり減る。どうすれば効果的な銃規制ができるのか調べたことはないが、なぜ南アフリカ政府は銃規制ができないのだろうか。

夫は不動産のセールスをしているが、プレトリア市では犯罪のメッカとしても知られるサニーサイドという、市の中心に近い郊外でも営業をしている。アパートが多く、外国移民がたくさんいる。状況の悪い地区だと麻薬販売者や売春婦がごろごろしていて、中産階級以上の白人や外国人はめったに近づかない地区だ。しかし、驚いたことに、90年代の終わりまではとても安全で住みやすい、白人の中所得者が多く住むところだったそうだ。現在でも、以前から住んでいた高齢の白人がちらほらサニーサイドに見かけられるが、彼らはほんとに稀な白人の存在である。ざんねんなことに、90年代後半に黒人や外国人移民の住民が増加すると、地区の治安や規制が緩み、麻薬と売春、その他犯罪の巣窟と化してしまったのである。

夫がサニーサイドで仕事をしているので、サニーサイドの状況のよい部分に住めば仕事場に近くて良いのでは、と私は最近夫に提案してみたが、あっさり却下された。私が、「、、、犯罪に過敏すぎるんじゃないの?」と夫の心配を疑うと、夫はサニーサイドに住んだことのある夫の友人2-3人に私を会わせて、彼らの意見を聞かせてくれた。彼らの意見は一言で言えば、「とんでもない」。夫の親戚で、サニーサイドに長く住んだことのある男性は、「アパートA(比較的治安のよさそうに見える地区にあるきれいなアパート)では、毎夜、駐車場で女性の住民が強盗に遭うんだよ、、、」というし、別の知人は「道路で誰かに会うたびにビクッとしてなければいけないから、気がおかしくなるよ」という。

プレイン通り、サニーサイドサニーサイドのプレイン通り。第一印象は問題なく見えるのだけど、住むには勇気がいる、、、。

こんなサニーサイドの状況を少しでも改善しようと、当地区では安全委員会が設けられていて、長年の住民である高齢の白人や一部黒人住民、地元警察が一緒になって、毎月ミーティングを開催している。夫もサニーサイドの不動産業者として委員会の書記を務めているが、しばらく前のミーティングで、警察側からの報告としてこんなものがあったそうだ。サニーサイドの犯罪がどうも手に負えないので、軍の兵士を数十人伴って、疑いのかかっているアパート(犯罪者が住んでいる)に真夜中ダダダーッとなだれこみ、手を上げろー!隠してるもの全て出せー!という強硬対策を実施したらしい。すると、麻薬や盗まれた品のほかに、銃がぞくぞく、、、AKもぞくぞく出てくるらしい。ほんとに困ったものだ。

そして、このたびも派手なAK殺人が起きた。被害に遭ったのはズールー族チーフのゾンディ氏で、ダーバンの路上を車で走っていたところ、併走した車からAK-47で蜂の巣にされ、死亡した。ゾンディ氏は1906年にイギリスの植民地支配に抵抗した伝統的なリーダーであるバンバタ・ゾンディ氏の孫であり、現在は南アフリカANC党の党首ズマ氏の支持者として知られているとのこと。

AK-47によって殺害されたズールー・チーフ。写真:The Star. 23 Jan 09

ハリウッドのマフィア映画で車が蜂の巣になるのを見ると、映画ってオーバーだなと思っていたが、ほんとにこんな事が起きるのを見ると、ショックでしばらく口が聞けなかった。AKは扱いやすく、性能の高い銃である。夫によれば、私でもすぐに撃てるし、だからこそ、アフリカの一部地域で少年兵でも使える銃なのだそうだ。銃の規制はされるべきだ。内戦を経験したジンバブエでも比較的よく銃規制ができていたのだから、南アフリカでも不可能ではあるまいと思う。

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2 Comments for this entry

  • Mami より:

    AKっていうの恐いね...
    日本でも、もし銃規制が甘かったらそういうハリウッド映画的な事件は
    多発してると思うよ。
    アフリカの犯罪の原因は、銃規制の甘さなんだね?

  • Ayumi より:

    AKはテレビでもよく見かけると思うけど、小型ライフルなんだよ。
    アフリカは全体的に見ると、それほど犯罪率は高くないんだよ。ジンバブエでも、経済があれほど低迷している割には犯罪がとても少ないと思うよ。南アフリカはどのアフリカ諸国とくらべても別格(、、、やな別格だ)。銃だけでなく、学校の中退者が多かったり、失業率が高かったり、アパルトヘイト時代暴力の歴史などが背景にあるんだよ。

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  • [...] 我が家はサッカーブーム!?少年サッカーに翻弄されるこの頃。 Posted on 5月 24, 2009 by Ayumi 我が家には現在のところなんと2個のサッカーボールがある。南アフリカの2009年コンフェデ・カップ、2010年W杯に向けて盛り上がってきたのかな?と思われるかもしれないが、夫も私もサッカーはプレーどころか観戦もしないたちである。では息子レンの為に買ったのだろうと思われるかもしれないが、レンのためでもない。実は、以前『、、、ハリウッド映画どころではなく』にて報告したように、夫はツワネ/プレトリア市の治安の悪いサニーサイド区にて不動産セールスマンとして働いていて、地区の安全委員会の役員もしているが、ここで夫が少年サッカークラブを始めたからだ。サニーサイドは市の中心街に隣接したアパートが立ち並ぶ住宅地である。街中には多くの役所、商店街やオフィスがあり、病院、学校・大学なども近くて便利なため、低~中所得の勤労者や学生がたくさん住んでいる。一方で、サニーサイド地区の便利さ、人口が集中している点、アパート家賃が手ごろである点などが失業者や犯罪者も惹きつけ、この地区は全国的に見てもかなり治安が悪く、低所得者・失業者が多い。民主化以前は南ア白人住民が多い閑静な住宅地であったのが、サニーサイドというと強盗、カージャック、麻薬犯罪の巣窟のように言われるまでになってしまった。警察も自治体も、サニーサイドの犯罪にはお手上げ状態。犯罪に始終囲まれて暮らすサニーサイドの子供たちは、学校がひけて帰って来ると(だいたいの学校がお昼で終了)自分たちの住むアパート近辺で近所の子供たちとウロウロ歩いたり、自宅でテレビを見たりして過ごしている。こんな風に子供たちを暇にしておいたら簡単に犯罪に手を染めてしまいそうなので、スポーツクラブ活動とか塾とかいったものに参加させればいいのかもしれないが、多くの子供が低所得世帯から来ているから、両親は子供の習い事にまで手はまわらない。こんな中、サニーサイドの子供たちが思い切り走り回り、遊び、勉強できるスペースを提供できれば、というわけで、まずは少年サッカークラブを始めてみたのである。 [...]

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