
写真:The Bad and Ugly
ラグビーが盛んな南アフリカにて、クリント・イーストウッドの最新映画『The Human Factor』(仮題)の撮影が、南アフリカにて行われていたのはご存知だろうか。撮影の模様を語る掲載写真は3月ごろのもの。映画のストーリーは、南アフリカ民主化直後の1995年、当時大統領であったネルソン・マンデラが、ラグビー・ワールドカップ南アフリカ開催を後押しし、白人の競技として見なされていたラグビーを通して、南アフリカの人種の壁を取り払う象徴的な出来事となったというもの(情報:The Bad and Ugly)。
ラグビーはそもそも白人住民の間で盛んなスポーツであり、アパルトヘイト時代には、南アフリカ代表チームであるスプリングボックス(Springboks)は国際競技への参加を禁止されていた。現在の南アフリカでは、小~高等学校において人種の区別無く、多くの男子生徒がラグビー教育を受けている。知人によれば、東ケープ州においては、黒人住民のあいだでラグビーがたいへん盛んで、サッカーの人気をしのぐ勢いであるそうだ。プロのラグビー選手には白人住民が多く、観戦者も白人が多い。プレトリア市のロフタス・スタジアム(コンフェデ・カップ、W杯会場)は、国内トップのチームであるブルー・ブルズのホームグランドであり、ラグビー・ゲームのメッカである。ここで土曜日にゲームが行われる折には、観戦者がどっと車で駆けつけるが、多くが白人住民である。心無い白人観戦者が、黒人観戦者や黒人スタッフに差別用語を投げかけたり、暴力を働いたりするケースが稀に起きているのも悲しい事実であるが。
人種の壁を超えて、ラグビーを若者世代に伝えて楽しもうとする白人住民はたくさんいる。例えば、我々と一緒にプレトリア・サニーサイド地区の少年サッカーチーム運営をしている南ア白人女子学生のシャネルは、機会があればサニーサイドの子供たち(ほとんど黒人住民)に彼女得意のラグビーを教える計画である。少年サッカーに使用しているグランドはラグビーに不向きなため残念ながら本格的なラグビーはプレーできないが、ラグビーボールを使ってのエクササイズは既に取り入れている。
さて、来るクリント・イーストウッド映画には豪華キャストが勢ぞろい!南アチームのラグビースター/キャプテンであったフランソワ・ピーナー(Francois Pienaar)をマット・デイモンが、ネルソン・マンデラをモーガン・フリーマンがつとめる。映画の公開は今年12月、ワーナーブラザーズより。

写真:The Bad and Ugly
