4月9日、ムガベ大統領が訪問先のシンガポールで今にも死にそうだ、というような報道がされた。オーストラリアの新聞が発信源だったようだが、それがツィッターで私がフォローしていた南アフリカの新聞でも報道され、それを他の人たちがリツィート。Mugabeでツィッター検索してみると、世界中でこの件が話題になっていた。 (続きを読む…)
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合同政府が動き出したとか商品流通がよくなったとか、ジンバブエ状況は改善してきたというニュースが多くなっているが、実はまだ国内ではコレラで倒れる人々がたくさんいる。赤十字は10万人目のコレラ患者が報告されるのも時間の問題であると報告している。同団体によれば、ジンバブエにおけるコレラ患者数はこれまでに9万8千309人、死亡者は4千2百83人に達しており、過去15年のアフリカで最悪のコレラ蔓延である。ジンバブエでは食糧不足も深刻で、ジンバブエ人口の65~80%が食糧援助を必要としており、世界で最も食糧援助に依存する国とされている(IOL、2009年5月26日)。日本赤十字社も、医療団の派遣や援助をコレラ蔓延をくいとめるのに貢献している。こちら、赤十字新聞に掲載された2009年1月のジンバブエへの日赤医療団派遣のニュース。
外貨(アメリカ・ドル、イギリス・ポンド、ユーロ、南ア・ラントなど)の導入によって商品が店先に出始めたものの、外貨で購入せねばならない上、商品の値段は決して手ごろとは言えないようだ。政府機関によるサービス、例えば新しい会社登録、運転免許取得、パスポート取得なども外貨で請求されるようになった。その値段が恐ろしく高い!最近知人に聞いた話では、パスポートを取得するのには700アメリカドル近くかかるそうだ。7万円、、、は日本人でもちょっと簡単に手が出せない値段ではなかろうか。無論、ジンバブエ人のほとんどがそんな額は持っていない。

ジンバブエ・ドルが急下落していた頃は、レストランで食事する度に高額紙幣の山で支払っていた。現在は外貨で高値で商品が売買される。
(写真:Mail Online 2007年9月21日)
合同政府が樹立する以前は、毎秒のように下落するジンバブエ・ドルのため、こうした政府関連サービスは、外貨に換算すると豆粒みたいなものであった。外貨を導入したからといって、これほど急激にサービス料金を値上げすることはなかろうとも思うのであるが、こういった極端さがあちこちで見られ、MDC党とZANU-PF党の意見の不一致がしばしば報告されているところから、ジンバブエ回復の道のりはまだまだ長いのは明らかである。
底なしの下落で紙切れ同然になっていたジンバブエ・ドルはしばらく使われず、一年くらいは外貨(アメリカドル、USポンド、ユーロ、南アラントなど)を国の通貨として使用することになったらしい。これを期に、ここ数年品不足であった商品がジンバブエに流入するようになり、商店の棚に商品が並び、値段もやや下がってきたとのこと。以前は品不足のため、小数販売される必需品の値段が高くなり、先進国の値段よりも高値の商品が沢山あったのだ。ジンバブエ状況に改善が見られる中、アメリカはジンバブエへの渡航回避勧告を解除するようだ。
レンが日々大きくなり、日々手におえなくなり、「保育園に行かせるのはもっと大きくなってからにしよう!」という私のモットーはレンの「友達と遊びたいよー。ママはつまんないよー」的叫びにあえなく崩れ、もうすぐレンを保育園に行かせる予定。だからもう少しすれば、こちらのブログも更新が頻繁にできると思います。
さて、一月も終盤に入るというこのごろ、ジンバブエ経済はまだまだ回復の兆しを見せない。なぜって?ZANU-PFがMDCとの権力分担に妥協しないからという「かなり」以前から続いている理由がこのジンバブエ状況を保持しているからなのだが、いい加減、親展を見せて欲しい!ラジオでは毎日のようにジンバブエのコレラ患者死亡者の増加についてや、南アフリカでの感染患者の状況について報告される。新聞では、「ジンバブエの活動家が2歳の子供も含めて留置された」「人口の半分が食糧援助に頼っている」と報道される。その一方で、「ジンバブエのムガベ夫妻が最悪の国内状況を放置してアジアへ休暇旅行。高額のショッピング」などと報道されると、いやはやあの美しいジンバブエを、どうして政治家は崩壊させてしまったのか、と人間性に対する疑問と絶望すら感じる、、、。
さて、こんな状況のジンバブエでも、お金を儲けることができる。いや、「こんな状況のジンバブエだからこそ」お金を儲けることができる。経済が破綻した国では、お金儲けなんてできないというのが、一般的な考え方だろう。しかし、他の多くの「経済破綻中」国家でもそうなのだろうが、経済が極端におかしくなると、一部の賢くスバヤイ人間や政府高官はものすごく儲けることができるのである。
例えば、先日ジンバブエに出かけた南ア在住ジンバブエ人は、ジンバブエへトウモロコシの種や石けんなど、現在のジンバブエで極度に不足する商品を持って売りさばいてきた。商品がたいへん不足しているので、商品は南アの3倍以上で売れるらしい。国境では商品に税金がかかるが、銀行の交換レートが現実的な外貨のブラックマーケット率より極端に低いため、南アラントを交換すれば関税が驚くほど低くなる。さらに最近は、現地通貨が下落しすぎた国家によくあるように、外貨(南アラント、USドル、£、ユーロ、ボツワナプラ)が流通しているので、南ア商品を持っていくと、現地ジンバブエ人は外貨で商品を購入してくれる、無論、「かなり」割りだかの値段でである!
この知人の話では、「あんなジンバブエなのに、オドロキだよ。ものすごい数の四輪駆動が道を走ってるんだよ!」という。四輪駆動は高価な商品だが、国境での関税が安くなってしまったので、輸入がどっと増えたらしい。知人はさらに素早くお金を儲けるため、ジンバブエに滞在中は南アから乗って来たバンを市内-郊外のタクシーバスとして走らせ、乗客からお金をとっていたらしい。乗客は割高の料金を外貨で支払ったそうだ。無論、知人はバス運営の許可をとっていないから、違法でバスを走らせていたのであるが、現在のジンバブエはほぼ無法地帯であるため、これくらいのことは平気なのである。
別の南ア在住ジンバブエ人の知人(以前も書いたが、政府高官の息子である)は年末をジンバブエで過ごし、ダイアモンドと共に最近南アにもどってきた。ダイアモンド、、、以前にも書いたが、ジンバブエのダイアモンドブームはまだとどまることを知らない。普通ならダイアモンドの輸出も厳しく規制されるべきだが、やはりジンバブエは無法地帯であるため、多少のダイアモンド持ち出しはなんとかなるようだ、、、知人よ、販売の方、がんばってね。ダイアモンド市場も厳しくなってるからね。
こうして、儲ける方法はいくらでもあるジンバブエだが、やはり、普通の一般住民は苦しいものだろう。私が住んでいるアパートのお隣さんはジンバブエ人のお父さんが普段は単身赴任で暮らしている。休暇時期になると奥さんと子供がジンバブエからやってくるのだが、4歳だという息子を数ヶ月前に初めて見たときは、頬がこけて、痩せていたので栄養失調を疑ったくらいだった。最近は痩せ型の普通サイズの男の子になったが、ジンバブエでは育ち盛りの子供にはタイヘンだろうなと思う。
だから、儲けるなんて話を書いている場合か!とも思うのだが、儲けてる!人々が結構いる、特に政府高官の中に多いため、現在のジンバブエ体制がなかなか崩れないのを分っていただきたい。こんな最悪の状況の中でだからこそ、恩恵を受けている、通常の経済状況では得られない利益を得ている一部の人々が、ジンバブエのZANU体制を支持しているのが事実なのである。ムガベはいつも真っ向から非難されるが、ムガベだけではないのだ。「ムガベとその取り巻き」が問題なのである。
実は、同じようなことを亡きフェラ・クティが言っていた。ナイジェリアの音楽界の重鎮フェラは、当時の汚職、賄賂、暴力にまみれた与党政府について、大統領のみが国家の改善を阻んでいるのではない、その取り巻きを含んだ政府のシステム自体が危険なのだとビデオ『Fela Kuti – Music Is the Weapon』の中でコメントしていた。フェラのコメントにはユニークで真意をついたものが多い(と、私は思ったよ)ので、次回の記事でまた取り上げましょう。




