Category Archives: ジンバブエ2008年大統領選・国会議員選速報!

ジンバブエ政府が、インフレ率(年比)を220万パーセントと発表。

220万って、、、何がなんだかよくわかりませんね。ジンバブエの新聞インディペンデント紙によれば、インフレのスピードは以下のようにすさまじい。

、、、先週、4千億ドル(ジンバブエドル)が一週間の出費であった5人家族は、今週は6千270億ドルを出さないと、同じものが買えない。さらに(インフレのため)、来週には9千6百億ドルが必要になる見込みである。(The Independent 2008年7月11日)

私は毎日南アフリカのクラシック音楽ラジオ番組をながしているのだが、音楽の合間に入るニュースと、夕方1~2時間のビジネスニュースが好きである。本日は、ラジオのナレーターが「Zimbabwe’s annual rate of inflation has hit a new record high of 2.2 million percent. 」とニュースを読みながら、「ほんと、すごいよね。こんな数値、ありえるのかね」という気持ちがこもっていたようだ。こんな数値、ありえるのだが、たいへんなのはジンバブエ住民である。インフレすれば、買える物が少なくなるばかりか、上記インデペンデント紙(同記事)の報告によれば、銀行での現金引き出しは、一日1千億ドルに制限されているため、物を購入するのが異常に困難になっているという。

ZANU-PFとMDCの協議はまだ続いている。これから2週間ほどで、今後の合同政府の設立について話をふかめる模様。

クラシックFMはHPでライブを聞くことができるよ。ニュース・メニューをクリックすると、最新ニュースを読むことができます。夕方6時ごろからのビジネス・ニュースでは、南アのビジネス・経済の現状について、DJとゲストが話し合うのでとても参考になりますよ。

ジンバブエZANU-PF高官に対する国連による制裁は、幾つかの国(中国、ロシア、南アフリカ、、)が反対したため、実現せず。現在のジンバブエ問題は、「国内問題」であるから、干渉するべきではないというのが理由のようだが、この3カ国、反対しそうだよね、、、という雰囲気をかもし出す3カ国。ジンバブエの現政府から恩恵を受けているのだろう(多かれ少なかれ)。EUやオーストラリアは、制裁を強化したようだ。でも、この制裁で、ZANU-PF政府が「降参!」することは無いだろうな。

一方、先週プレトリア市のどこかで(場所は明らかにされていない、、、)行われていたMDC代表とZANU-PF代表との会議の結果、2党は合同政府に向けて進む模様。ただ、誰がリーダーになるかは議論の真っ最中。

現在、南ア・プレトリア市にて、ZANU-PF、MDCそれぞれの代表たちが今後のジンバブエ政府の行く末を相談している。はっきりとした結果はまだ出ていない。

ジンバブエでは、ZANU-PF要員にさんざん暴行を受けつづけたMDC要員が、ZANU-PF要員に暴力で応対し始めたとの事。「それ!」とばかりに、早速ZANU-PF大臣が、MDC党員による暴力を非難し、国際社会もこれでMDCの本性が分ったろう!というような発言をしているが、住民も殴られっぱなしなままではおられない。現在までに、約90人のMDC関係者が殺害されたという。暴行の被害者は、年齢、性別を問わない。

70歳の女性。勇気あるMDC活動家だったが、18人のZANU-PF青年団員に殴打された後、火のついた囲炉裏に突き飛ばされ、大やけどを負い、1ヵ月後に亡くなった。ビンドゥーラ地区。This is Zimbabwe 10 July 2008

ZANU-PF高官に制裁

2008年7月9日

北海道で行われているG8会議でも、ジンバブエに対する厳しい批判と、アフリカ連合に「ジンバブエをなんとかしなさい」という勧告が出ている、、、ムガベは「戦争したければ戦争にもっていけばいい」と言っているくらいであるから、なんとかするのは難しい上、アフリカでは、ジンバブエに対する批判を強めていたザンビア大統領ムワナワサが発作で倒れ、ムワナワサがいないと、彼を支持していた少数のアフリカ諸国の声は弱まり、アフリカ連合会議では、ZANU-PFとMDCを合体させ、ムガベを政権に残す選択を支持する傾向に。G8やUNとしては、ムガベを初めとするジンバブエ高官たちに対する制裁を考えているとのこと。個人に対する制裁としては、海外にある資産の凍結や、資金の移動を禁止するといったものだが、海外の資産を失っても、ZANU-PFは国内のわずかな財を吸血鬼のように吸い取ることができるため、どれほど効き目があるのだろうかと思う。

大統領再選挙後も、ZANU-PF要員によるMDC支持者とその家族に対する暴力は続いている。

MDC支持の両親をもつ11ヶ月の男の子。ZANU-PF要員によって、床に投げつけられ、足をひどく負傷。障害が残る可能性も(This is Zimbabwe)。

ZANU-PF要員に暴行を加えられた70歳の女性(This is Zimbabwe)。

ZANU-PFによる暴力被害者に関するレポート、現在のジンバブエ状況に関してはThis is Zimbabweをどうぞ。

再選挙直後に開催されたAUサミットは、ムガベの大統領再就任を歓迎する雰囲気だったとのこと。議論の場でも、今回の選挙に関する暴力や正当性についてはほとんど触れなかった。EUが、ムガベ政権の正当性について追求するようにと、アフリカ各国に求めたが、ケニアのオディンガ首相を初めとする、ほんの数カ国をのぞいては、ムガベ政権を是認する(というか、黙認するというか)姿勢。

アフリカ首相はみんな友だちどうしである。というのは、

・アフリカ首相陣の中には、「多かれ少なかれ、ムガベみたいな独裁者だけれど、今のところ、国際世論から追及されていない」人が結構いる。

・ムガベ政権から利益を受けているアフリカ政府が結構ある(南アフリカ政府も、ごく最近までジンバブエに武器を輸出していた。その他にも、何を取引しているのだろう?)

・政府のトップにのぼりつめる際に、ムガベに支持してもらった経歴がある

アフリカ全体の雰囲気としては、このままムガベ政権があってもいいんじゃないのーという感じ。しかし!そんなナアナアでは困るのがジンバブエ国民である。アフリカ各国が、ZANU-PFとMDCの対談をすすめ、合同政府を作ったらどうかという提案をしているが、MDCツァンギライはそれを拒否。まず、最初の選挙でツァンギライが勝利したことを認め、現在横行しているZANU-PFによる暴力についてもきっちり議論されるべきであると言う。それから、ジンバブエでは、ZANUと反対勢力ZAPUが合体したものの、ZAPU勢力はジンバブエ政府で力を持つことを許されなかった、つまり、合体の後はやはりZANUの独裁体制となってしまった歴史がある。私のジンバブエでの滞在経験からも、ZANUが政府に居残れば、ジンバブエの真の改革はなされないだろうと思う。それくらいジンバブエは、現在『ZANU化』してしまっているし、何しろ、ZANUーPFとMDCの政策方針がものすごく異なるので、「話し合いで合体」はものすごく難しいんでは。特に、土地問題に関して、ZANUが収容した土地を返還することは無いだろうし、MDCは土地を返して欲しいだろうし、合体してもさらに亀裂が深まるのではないかと思う。

土地問題は本当に難しいなあと思うのだが、土地改革が一向にすすまず、国民から不満が出始めている南アフリカにいると、ああこの国もジンバブエみたいな問題を抱えるんだろうなと不安である。

国連総書記の潘基文氏も、今回のジンバブエ選挙の結果は合法的ではないとコメント。
しかし、ジンバブエではムガベの大統領への就任儀式も終わってしまったし、国際的な圧力には限りがある。
今後どうなるんだろうか?

Bad people always win…(悪人がいつも勝利する、、、)

とは誰が言ったか、我が家ではため息とともに時々使われる言葉である。夫はジンバブエのマタベレランドで生まれ育ったが、80年代に起きた、政府要員による住民の大量殺戮の犠牲者(生存者)を見たことがあり、彼らには、まだ傷跡が生々しく残っていたり、身体障害が残っていたりしている。ムガベ政権の冷酷さを体験したマタベレランド住民は、以前からムガベには不信感を抱いている。当時、国際世論はさほど大量殺戮について問題にしなかった。大量殺戮の後も、ムガベは欧米各国からあらゆる名誉賞や、イギリスからは爵位を授けられていた(今回の選挙状況があまりにひどいので、爵位はキャンセルされた)。

あーあ!この世は理想的でないのは分かっているけれども!

大統領再選挙は、ムガベが勝利。全国投票者数の42%が投票し、ムガベの支持率は85.5%。

MDCのツァンギライが数日前に選挙を棄権し、実質的にはムガベのみが候補者となっていた。この状況について、アフリカ連合、国連、その他欧米各国が、選挙の延期を提案し、ムガベ政権への非難を強めていた。アフリカ諸国は以前からジンバブエ状況に関しては不干渉の立場をとる傾向があったが、今回は状況が極端に悪化したためか、ムガベをいさめる強い意見が飛び交っていたのである。しかし、ジンバブエではZANU-PFの思いのまま選挙がすすめられ、ムガベはさらに6年間、ジンバブエ大統領の座を保持したことになる。

大統領に再選されたムガベと妻グレース

大統領に再選したムガベ氏と妻グレース (Al Jazeera 2008年6月29日)

ZANU-PF要員と支持者によるMDC支持者への暴力の加熱と、公平な選挙結果はまったく 見込めないとムガベ政権に対する国内外からの批判が高まる中、6月22日、MDCが再選挙を棄権。MDC党首で大統領選候補ツァンギライをはじめ、多くの MDC議員やメンバーが毎日のように逮捕され、ZANU-PFによる暴力による死亡者は80人、3万人以上が負傷したり住んでいた場所から避難せざるを得 ない状況であり、このままでは選挙時に投票者の安全が保証できないというのが棄権の理由のひとつ。それにしても、もし国民がツァンギライを支持しても、投 票数はムガベ政権によって変えられてしまうだろうし、いずれにせよ、今回の再選挙でMDCが勝利するのは無理であったろう。現在のジンバブエにおいて公平 な選挙を実施するには、国連やAUなどから要員を大量に派遣し、選挙前後の国民の安全をはかり、投票時・投票数カウント時にはすべての現場を徹底的に監視 する必要があるだろう。

ツァンギライ大統領選を棄権

再選挙活動にともない、すでに数度警察に拘束されたMDC大統領候補ツァンギライは、ジンバブエの首都ハラレのオランダ大使館にかくまわれた。(Pretoria News 2008年6月23日)

しかし、「ジンバブエに、国際機関はそれほど熱を入れるだろうか?」と思う。独立直後、1980年代に始まったマタベレランドでの政府要員による地元住民 の大量殺戮に関しては、どの国際機関もほとんど干渉しなかった。今回も、欧米各国がジンバブエに対する制裁を強めると宣言しているが、今までどれほどの制 裁がジンバブエに加わったか数知れない。制裁のひとつとして国際援助が途切れて、『制裁』の影響を被ったのは、けっきょく貧しいジンバブエ住民であって、 住民からお金を吸い取って生きているZANU-PF要員は平然としているという状況さえあった。MDCが選挙を棄権しても、今週末の再選挙は開催される模 様。

ZANU-PFによる暴力

ハラレ市で行われたMDC集会の現場でMDC支持者に暴行を加えるZANU-PF支持者

(Pretoria News 2008年6月23日)

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